「…フッ……何だこれ(笑)」
「…あははっ!
もう、ムードなさすぎ(笑)」
〝愛してる〟だなんて、とびきり甘い言葉をお互い囁き合った直後だというのに…
まぁ、こんな感じも私たちらしくていいのかな…なんて思ってしまう。
「…帰りながらゆっくり話すか。」
彼はそう言うと、私に背を向けてしゃがむ。
「ん…?どうしたの?」
「さっき派手にズッコケただろ。
…膝擦りむいてる。」
彼に言われて自分の膝を見ると、たしかにほんの少しだけ血が滲んでいた。
自分でも気づかなかったほど小さな傷。
痛みなんてもちろんない。
だけどその桜河の優しさがすごく嬉しくて…
私は彼の背中に身を預けた。



