今度は彼の柔らかい髪が、私の頬にふわりと触れた。
その柔らかい感触に、私は思わず肩を揺らして……
「────…俺も、愛してる。」
「っ!?」
突然耳元で囁かれたその甘い声。
普段の桜河の口からは絶対に聞けないようなキザな言葉に、私は思わず顔を上げてしまった。
あ…しまった…。引っかかった…
咄嗟に〝罠に引っかかった〟と思ってしまったけど…。
視界に映る桜河の顔は、今まで見た事ないほど真っ赤に染っていた。
……っ…
か、かわっ……
「…なんでアンタまで真っ赤になってんの!?」
「うるせぇ。このニホンザル。」
「…ちょっと!?その表現やめて!
普通そこは〝茹でダコ〟とかじゃないの!?」
「タコよりサルの方が絶対いいだろ。
同じサル科なんだし…。」
「そういう問題じゃない!」
いつものように始まったくだらない言い争いだけど…
お互いの顔はもう真っ赤で…
何…このシュールな状況は……



