「────…たしかに柊吾は初恋の人で…
きっとこれからも、ずっと忘れられない人なんだと思う…」
私はそこまで言うと、俯く彼の頬にそっと手を伸ばした。
そして…驚いたように顔を上げる彼としっかり目線を合わせると、再度言葉を紡いだ。
「……だけど…
…私はもう、桜河のとなりにいる未来以外想像できないんだよ。」
卒業後の進路を考える時、私の思い描く未来には当たり前のように桜河がいた。
となりに桜河がいない未来なんて、想像したくもなかった。
「…だから、もしよかったら私と───…」
〝もう一度付き合ってください。〟
そう言おうとした時、私は彼に強く腕を引かれて…
気づいた時にはもう、彼の逞しい腕に包み込まれていた。
体温や心音、鼻をくすぐる彼の香り…
すべてが心地よい。



