うん、そうだよね…。
いつかこの恋を思い出すときには、
〝あぁ…素敵な初恋だったな。〟って思えるように…
私は涙でぐしょぐしょになった顔を数回拭うと、精一杯笑って見せた。
きっと、酷い顔だったと思う。
だけどそんなヘタクソな笑顔でも、彼は嬉しそうに笑ってくれた。
「…それじゃあ、俺はもう少しここで思い出にでも浸るから…。
…行っておいで。」
「うんっ…。
……じゃあ、行くね!」
「うん。…幸せになって、誰よりも。」
「…ありがとうっ!」
彼の言葉にまた涙が出そうになって、私は急いで走り出した。
最後は笑顔で…って決めたから。
涙がこぼれ落ちる前に、彼の元を離れた。



