「…ふっ…、何その格好。
追い剥ぎにでもあったの?(笑)」
「…一生のトラウマになるかと思った。
本当に、女の子怖すぎ……」
同級生はもちろん、後輩の女の子にまで大人気の柊吾。
きっと女の子たちは、最後に柊吾の私物を貰おうと必死だったのだろう。
ゲッソリした表情で乱れた髪を直す柊吾に、先程までの緊張は和らいでいた。
「ねぇ、柊吾…。
ちょっと体育館に入らない?」
「うん、そうだね。」
二人で、体育館に足を踏み入れる。
誰もいない体育館は、何だかいつもより広く感じられて…
2人の足音だけが体育館に響く。
まるで、世界に私と柊吾だけが取り残されたようだった。



