君のとなりで恋をします。─下─









二人の姿が見えたから…

泣きじゃくる香純の頬を、柊吾が優しく撫でる。





そう遠くはない距離。

必然的に二人の会話も聞こえてきて…











「…泣かないで。」






「…だっ……て……

しゅ、ご……死ぬかと思っ、たぁ……」






「うん…ごめん。」








ボロボロと泣く香純に、柊吾は静かに謝る。


…そして次の瞬間、柊吾はそっと彼女を抱き寄せた。










「香純……

こんな時に言うのは、卑怯だけど………





─────…好きだよ。」










香純を抱き寄せた柊吾も、その腕の中で泣き続ける香純も、その姿があまりにも自然で…

その二人の様子に、まるで心臓を抉られたように胸が痛んだ。






ギュッと握り締めた拳には爪がくい込み、血が滲む。