「…雑炊、作ったから食べてね。
ゆーくんのご飯ももう済んだから…
…じゃあ、私はもう帰るね。」
「え、待って…送る───…」
「───…いい、大丈夫!」
彼の言葉を遮るようにそう言うと、足早に部屋を出てカバンを持つ。
そして〝お邪魔しました〟と玄関を出たところで、後ろから追ってきた彼に手を掴まれてしまう。
「なんで…追いかけてくるの?
安静にしてないとダメだよ。」
「だって……
香純、泣いてるから……」
桃奈さんのこととか、バスケ部のこれからとか…不安で泣きたいのはきっと柊吾のはずなのに…
だから柊吾の前では、泣いちゃダメって思ってたのに…
彼にそう指摘された途端、これまで張り詰めていた気持ちがプツリと切れてしまった様だった。
ポロポロと流れ始めた涙は、とめどなく溢れる。



