「先輩っ!!
先生呼んできました!!」
「何事だお前ら!?」
その後駆けつけた顧問に、柊吾は〝自分の不注意で頭を打ってしまった〟とだけ答えた。
この状況でそんなことを言われても、誰も信じられないと思うが…
顧問の先生は何よりも柊吾の治療を優先すべきだと判断し、とりあえず車で柊吾を病院へと連れていくことになった。
病院へは、私とまっつんも同行させて貰えることになった。
病院までの車内で、先生は何度も柊吾に〝何があったのか?〟と問いかけていた。
しかし柊吾は、〝自分の不注意だった〟という意見を決して曲げようとはしない。
嘘をついてまで柊吾が守りたかったのは、桃奈さんなのか…それとも大切な大会を控えたバスケ部なのか…
いずれにしても、私もまっつんも、そしてあの場にいた部員たちも…
みんな柊吾の強い思いを汲み、誰も今回のことを口外することはなかった。



