「え…やだ…柊吾…っ…?
大丈夫、なんだよね…?」
殴られたの、頭…?
柊吾、ぐったりしてる。
ねぇ、やだ…死なないよね?
柊吾がいなくなったら……私っ……
もう頭の中は真っ白。
まともな思考なんてできなくて、呼吸は次第に浅く速くなる。
息苦しさを感じ始めたころ、耳元で弱々しい声が聞こえた。
「……香純…
俺は大丈夫だから……落ち着いて。」
〝大丈夫だから〟なんて言いながら、その声はとても苦しそう。
私に預けられていた体重が離れていき身軽になると、上体を起こした彼の顔がよく見えるようになる。
苦しそうに歪められた表情。
痛みを耐えるように歯を食いしばっている。
彼が殴られた箇所であろう後頭部を数回触ると、その手には鮮血がべっとりと付いていて…
その痛々しい姿に、思わず涙が滲んだ。



