「────…消えろよ…
…私の前から消えろ!!!」
「─────…香純ッ!!」
女の甲高い怒声と、私を呼ぶ柊吾の声。
私が咄嗟に振り返った時、一瞬だけこちらにモップを振り下ろす桃奈さんの姿が映って…
突然のことで、頭なんて追いつかない。
あ…やば…
身体…動かない。
あんなもので殴られたら痛いよな。
もしかして死んだりするのかな?
そんなことを考えながら、覚悟を決めてギュッと目を瞑った。
そしてその直後…
身体が何やら温かいものに包まれたのとほぼ同時に、ガンッという鈍い音が体育館に響いた。
痛み…は、感じない。
でもその代わりに、私の体全体にズッシリと重い何かが被さった。
あれ…?
この温もり…この匂い…
……私、知ってる…。



