「ほんと…おかしいよね。
私、少し前まで他の人が好きだったのに…
……修学旅行のあの日から、葵ちゃんのことが気になって仕方ないの。」
「軽い女なのかな」なんて自虐的に笑う咲花に、私はなんだか悲しくなって………
「──…そんなことないよ!」
「香純……。」
「昔誰を好きだったかとか、どれくらいの期間想ってたとか、そんなの関係ない!
大事なのは、今の咲花の気持ちでしょ!?」
気づけば私は、まるで彼女の方に身を乗り出すほどの勢いで語っていた。
自分は今誰が好きなのかとか、昔の恋を忘れられたのかとか…
自分の気持ちのはずなのに…
それが分からないのが、苦しくてたまらない。
今の咲花の姿が、あまりにも自分と重なった見えてしまった。



