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その日は、なぜか桃奈さんを含めた私たち幼なじみ5人でお昼を食べていた。


中庭のベンチに座って、ただひたすらと食事に集中する。

校舎から聞こえてくる楽しそうな声とは裏腹に、私たちの間には微妙な空気が流れていた。




眉間にシワを寄せる桜河と、あからさまに桃奈さんに対して嫌な顔をする葵斗。

普段穏やかで明るい咲花も、その日は何も話そうとしなくて…




桃奈さんもよく、こんなアウェイな状態でこの場にいられるよな…

なんて感心していたその時───







─────ブー…ブー…











鳴り響くスマホのバイブ音。