やめて。言わないで… 聞きたくない。 …なのに、なぜか彼から目が離せない。 「…いるよ。好きな人。」 彼はハッキリと、そして私の目をじっと見つめてそう告げた。 その瞬間、鼻の奥がジンと熱くなるのを感じた。 彼の輪郭がぼやけて歪む。 ねぇ、お願いだから… …揺さぶらないで─────。