君のとなりで恋をします。─下─









しかし、半分だけドアが閉められた体育館倉庫からは、彼女が一人でいるとは思えないほどの賑やかな声が聞こえてきて…










「───…ねぇ、桜河。

あの上にある箱、とってよ。」








〝桜河〟


その名前に、俺は無意識に倉庫の扉の影に隠れてしまう。








「おいこら。


俺はここで待っててやるって言っただけだ。

…誰も手伝うなんて言ってねぇよ?」





「探さなくていいよ!…あれをとるだけ!

私の身長じゃあ、あそこまでは届かないんだもん。
…桜河は背が高いでしょ?」





「…ったく。しゃーねぇな。」





「……ふっ…ちょろ(笑)」





「シバくぞ?」