桜河の腕の力強さとか、鼓動の速さとか、温もりとか…

柊吾のそれとは、全く別物で……





だけどそのすべてが、なんだか心地よかった。













「私も桜河のこと、絶対幸せにするからね。」





「…うるせぇ、あほ。」






「えー、なんでよ!

…もしかして照れてるとか?」







「…っせぇ。悪ぃかよ。」







「何それ、可愛い…」






「シバくぞ。」













桜河との関係を変えるのは、正直怖かった。

私は一度、柊吾の時に失敗してるし…




だけど、思ってしまったんだ。

〝桜河の彼女になってみたい〟って…




…今、勇気を出してみて良かったと思う。








柊吾のこととか、桃奈さんのこととか…

辛いことも苦しいこともたくさんあるけど…




桜河といれば、なんだかすべてが上手くいくような気がしたんだ。