正義感や責任感が強くて、世話好きの姐御肌。
サバサバしている性格から強く見られがちだけど、本当はお化けや怪談話が大の苦手。
だからきっと今も、夜の体育館でたった一人で怖がりながらデータを探しているんだろう。
〝もう大丈夫だよ〟〝一人にしてごめん〟
って、彼女を抱き締めたい。
学校に戻ると、体育館には案の定まだ電気がついていて…
入口付近には、香純のスクールバックが乱雑に放られていた。
どうせならそっと後ろ近づいて、急に後ろから抱きついてやろうか。
そのまま優しく抱きしめて、〝不安だったよな〟〝もっと俺を頼って〟って…
俺は足音を消してそっと体育館倉庫に近づく。



