「…欲しい。お前が作ったやつ。」
「…は!?」
こちらをじっと見つめてそんなことを言うもんだから、私の顔はもう真っ赤で…
「…あ、あげるから。
もうちょっと離れて…。」
私の言葉に少しだけ嬉しそうに口角を上げる桜河に、私はますます照れる。
顔が近いとか、肩に顎を乗せられたりとか…
少し前まではそんなの当たり前で、何も照れるようなことではなかったのに…
なぜか今はすごく顔が熱い。
桜河の顔が真っ直ぐに見れない。
…あの告白からだ。
あの夜桜河に告白されてから、どうも私はおかしい。
……いや、私だけじゃない。
桜河も少し変だ。
なんというか…雰囲気がものすごく柔らかくなった…気がする。