「だから、帰ってきてくれないか?

今の現状変えられるの、成宮しかいねーんだよ。」










まっつんは、もう一度深々と頭を下げる。











「…無理だよ。

私がバスケ部に戻ったら、きっと現状が悪化するだけだと思う…」











きっとまだ私のことを許していない部員も多くいるはず。


それに、柊吾と私が同じ部内にいる時点で、皆に気を使わせてしまうのは確実だ。











「どうしてもダメ…?」









寂しそうにそう尋ねるまっつんに、私は迷いなく頷いた。










「うん。ごめんね。

でも…バスケ部のことは応援してるから。」









みんなは、私の大事な仲間だから…

サポートはもう出来ないけど、陰ながら応援してる。




わかりやすく落ち込むまっつんに手を振り、私はその場を後にした。