「そんな、滅相もない! 大変嬉しゅうございますぅ!」 「うん、よろしい。」 わざとらしい態度でそう言う葵斗に、私たちは笑った。 正直、桜河や咲花とクラスが離れた不安は大きいけど… でも、隣のクラスだもんね。 会おうと思えばいつでも会える。 それに、葵斗だっているし… あの噂も、時間と共に忘れ去られつつある。 …だから大丈夫。 私は心の中で自分にそう言い聞かせる。 「…香純。」 背後から聞こえたその声に振り返ると、そこには柊吾とまっつんがいて…