なんか…最近こんなのばっかりだな。
何をやっても上手くいかない。
今まで楽しかったマネージャーの仕事が、こんなにも苦になるなんて…
情けない自分にため息をついたその時───
───────ガタン…
「……ひっ!」
体育館の入口付近から大きな物音が聞こえた。
そして徐々にこちらに近づいてくる静かな足音。
部員の誰か…?忘れ物したとか?
いや、でも…
もし不審者とかだったら……
やだ…怖い…
だれか助けて…
私は自分の身を隠すように、ボール籠の影にうずくまる。
すぐそこでピタリと止まった足音に、じっと息を潜めた。



