「…行かねぇ。」




「こら、またサボる気?」









“行かない”って…

よくもそんな堂々と言えたな。










「水泳部はもう代替わりしてるんだし、最後の一年なんだから…」








「うるせぇ。

…今日は何言われようが、お前といる。」










こちらと目を合わせることもなく、ただまっすぐ前を向いてそう告げた桜河。


…その横顔に、不覚にもちょっとかっこいいとか思ってしまった。





私のこと…心配してくれてるんだよね…?







いやいや…でも、だからって…






私が声を発しようとすると、桜河は私の首に腕を回してそのまま歩き出す。