「用事終わるまで待ってる。」 「いやいや!…結構時間かかるかも! だから先に帰ってて。」 「でも…」 「疲れてるでしょ? 1本でも早い電車で帰って、早く休んで。」 なかなか帰ろうとしない柊吾の背中を押す。 「柊くん、もういいじゃん。 帰ろうよ。」 そう言って柊吾の裾を引っ張る桃奈さんには、少しイラッとする。 本当は桃奈さんと二人きりで帰らせるのは、すっごく嫌だけど… 疲れてる柊吾を、ここで待たせるのはもっと嫌だった。