君のとなりで恋をします。─下─











「香純、大丈夫か?」










全身に力が入らない。

意識が朦朧とする私は、咲花の腕から桜河の腕に移され、そのまま抱き上げられる。













「とりあえず保健室に行こう。」











“大丈夫だから”と、私を安心させるように言った桜河は、もう一度さっきの男子生徒の方を振り返る。










「…お前の顔、覚えたから。」










低く冷たい声でそれだけ言うと、ゆっくりと歩き出す。




今の、相当怖かっただろうな。

一言だけであの威圧感。






バカ…また怖がられちゃうじゃん…。

でも…守ってくれてありがとう。






力強くも心地よい桜河の腕の中で、私は意識を手放した。