きみに ひとめぼれ


今日は顕微鏡で植物の葉と茎を観察して、それをレポートに記録する。

またこれだ。

観察して記録。

絵を描かないと。

顕微鏡は1グループ1つで、順番にのぞきながら記録していく。

勝見君は顕微鏡を難なくセットしていく。

顕微鏡の使い方なんて、中学の時にやって以来だから、すっかり忘れてしまっている。


「おお、よく見える」


 勝見君たちは楽しそうだった。

植物の観察なんてさておき、消しゴムのカスを拾って見ていたり、シャープペンの芯を少しつぶして観察したり、他のグループの男子を巻き込んで、全然関係ないことをなぜか一生懸命やっている。

先生に怒られて、ようやく本題に戻った。