この物語はフィクションです

「こんなの書き込んだら荒れるかも……」


「でも、これでもう狂子はおしまいだね」


本当のことを暴露することで、凛香と美桜は逃れられると思ったのだろう。


けれど、止まらない……。


「凛香、美桜、見てこれ。リプが」


投稿から数十秒もしないうちに、どんどんリプが投稿される。


『実在しないなんて嘘です』


『ちゃんとこの目で確かに見ました』


『私なんて追いかけられて超怖かったんだよ』


『絶対に狂子はいます』


画面をスクロールしていくと、一枚の画像が添付されていた。


――夜の住宅街で、塀の陰から顔を覗かせる不気味な女の写真だ。


ぼさぼさの長い髪に血塗れの白いワンピース。うさぎのぬいぐるみを抱えていて、右手には包丁を握りしめていた。


「こんなのありえないよ……」


「誰かがうちらの写真を真似して撮ったんだよ」


「そうだよ。写真なんていくらでも撮れるよ」


必死に否定しようとするけれど、投稿されてきたのは写真だけじゃない。


狂子が映っていたという動画までアップされる。


――灯りのない路地の奥で、何かが蠢いている。


左右にゆらゆらと身体を揺らしながら、ゆっくりとこちらに近づいてきたのは、血塗れの白いワンピースを着た女だ。


「「「きゃあっ!」」」


思わず悲鳴を上げた私達は身を寄せ合う。