この物語はフィクションです

美桜は、どうなってしまったの……。



「美桜……ねえ、美桜……」



声をかけても返事はない。代わりに、ギギーッと音をたてて、僅かに扉がひらいた。


ほんの数センチの隙間から、何かがこちらを覗いている。


ぼさぼさの長い黒髪の、白いワンピースを着たそれは……狂子。


そんなわけない。そんなわけあるはずないのに。


髪の間から見えた剥き出しの目。その目で私をじっと見つめる狂子は、不気味に笑ってみせた。