「あそこにあるおみくじ。去年、引いたの覚えてる?」
りくは少し離れた場所に置いてあるおみくじを指差した。
「うん。覚えてるよ」
「あの時、俺と美咲は大吉だったのに、桜だけ凶であいつ凄いギャーギャー言ってたよな。終いには、子供みたいに泣いてさ」
とりくは笑う。
「ほんと、桜を宥めるの大変だったもんね」
と、私もあの頃を思い出しては苦笑いを浮かべた。
「桜は背が小さくてチビだし、泣く虫だし、怒るとうるさいし‥‥‥。でも、そういうところ桜らしくて良かったんだけどね」
私もそんな桜が好きだった。
親友として、大好きだった。
今でも、桜のこと忘れたりなんかしてない。
3人で過ごした日々はどれも特別な時間で、思い出すだけで笑顔になれるの。



