「ほんと、桜って可愛いな」
「えっ?」
“可愛い”ってまた言った?
それに、私の名前も‥‥‥
そうこう考えているうちに、彼に優しく手を引かれた。
「ほら、アイス食いに行くぞ」
「う、うん!」
今度は、自分の歩くペースではなく、私の歩くペースに合わせてくれる。
「なぁ、アイスは何味がいい?」
「う〜ん‥‥‥、味はどれも好きなんだけど、1番高いアイスが食べたいな!」
「げっ! なぜそうなる!? まぁ、いいけど」
「えっ? いいの!?」
冗談半分で言ってみたのだけれど、まさか本当に許可してくれるなんて。
「お前が食いたいもんなら、なんでも買ってやるよ」
「やったー! ありがとう!」
彼の言葉に嬉しくなって、思わず笑みが溢れた。



