「なぁ、その呼び方やめてくんない? なんかよそよそしい」
「じゃあ、なんて呼べばいいの?」
「俺のことは“麗央”と呼んで」
「はぁ!? なに言ってるの! 呼ぶわけないじゃん!」
さっきは、私のこと名前で呼んでくれたけど、私にとってはハードルが高すぎる!
抵抗した私に、彼は機嫌を損ねた様子だ。
「‥‥‥あっそ。呼ばないならいいよ。コンビニでアイス買ってやらねーし」
「えっ、なになに? アイス?」
食べ物の名前がでて食いつく私。
「そんなに食いたいの?」
「うん! アイス大好き!」
「ほら、奢ってやるから俺のことなんて呼ぶんだっけ?」
と意地悪顔をして名前を呼ばせようとする辺り、本当にずるいよ。
でも、どれもこれも大好きなアイスのためだ。
意を決して口を開いた。
「‥‥‥麗央」
すると、彼はみるみるうちに目を見開い後、今まで見たことがないくらいの素敵な笑みを浮かべた。



