切ないほど、愛おしい

「抱いてもいい?」

ベットに運ばれた私に覆い被さり、頭上から見下ろす徹さん。

今さらと思いながら、
「はい」
私は頷いた。

もう、抗うつもりはない。
私も徹さんをもとめている。
でも、電気を付け障子まで開け放たれたこの部屋は明るすぎる。

「お願い電気を消して」

さすがに羞恥心から、お願いした。
すんなり電気を消してくれると思っていた。
しかし、

「ごめん」

えっ?
予想外の答えに目を見開く。

「俺、明かりがないと眠れないんだ」
「はあ?」

何を子供みたいなって思ったけれど、冗談ではなさそうな顔を見ては言えない。

「子供の頃、1人で眠っていた俺におやじの死が知らされたんだ。お袋が亡くなったのも夜中だった。だからかな、今でも暗闇が怖い」

怖い物なんて何もなさそうな徹さんに、そんなウィークポイントがあるなんてびっくり。

「わかったわ。いいよ、このままで」
そんなトラウマを聞いてしまったら、反対なんてできない。