「…葉山はさ、何のためにキスすんの?」
「は?何言いだすんだよ!?」
「女の子喜ばすため?」
「…違う。しいて言うなら……暇つぶしと金稼ぎ?」
そう、俺にとってキスという行為は、金を得るための価値でしかない。
「ふ~ん。寂しいね。」
「……は?今なんつった?」
「だーかーらー葉山は寂しいね、って。マジ恋愛したことないでしょ?」
「っ!?」
コイツ…なんで分かんだ?
「あ、図星?」
そう言って優雨は勝ち誇った笑顔を見せる。
「……べつに。」
その時俺は、他の女とは違う感覚を覚えた。
「葉山ってさー何様?女の敵だよね。」
「俺様。つか、一回俺に仕事たのんでる優雨が言っても説得力ない。」


