「うぅ………んんっ」



額が痛い。
鼻が痛い。




両ひざを着いたまま、両手もまともにフォローに回せずべっちゃり顔を床に付けた私はマヌケでとても滑稽だろう。






「んんっ………ふえぇ…っ」






もう羞恥の限界だった。
恥ずかしくて明日からはもう来れない。
小さい子供が泣きわめく、もうそんな状態に追い込まれていた。





ふわっ……






「君はなにをしてるんだ?」





クスクス笑い声と共に体が浮き上がって暖かい熱に抱き込まれた。
お尻と太股、頭と背中に確かにぬくい感覚。





「斜めすぎて面白い。俺の言葉をどんな会釈した?」
 




抱き込む熱が微妙に揺れている。
なぜ?





「ほら、冷静になれ」





背中を優しく撫でられ、涙なんか引っ込んで顔をあげると………





ーはわあぁっ!ー






目にかかる位の前髪の間から細められた瞳と涙袋、高めの鼻筋、口角が上がった少し大きめの口………がもろに目の前に!



「言い回し、悪かった。辞めてしまえ的にとったかな」




相変わらず背中を優しく撫でる熱。





「倒れた子に仕事しろって………えーと、ブラックじゃないかな?そういう感じてとって欲しかったんだけど?」






ー……あ!ー





自分が嫌になった。