二階堂ユミカを追いかけるとエレベーターに
ギリギリ入り込み下に下りてしまった。
 しまった……逃げられた!?

「立花。階段を使うぞ!
 このまま1階に下りてみろ赤薔薇会に始末されるかもしれない」

「は、はい」

 慌てて階段の方に向かい下に下りる。
確かに、失敗をしたのなら赤薔薇会が黙ってはいない。
 始末される可能性が高い。なら早く捕まえないと……。
 そう思うのだが、リカコさんの迫力が気になってしまう。

「あ、あの……リカコさんって何で
あんなに強いのですか?」

「あっ?あぁ……リカコさんは、学生の頃
キックボクシングをやっていたからな!」

キックボクシング!?
 あのリカコさんが?いや……確かに見た目的には、
ぴったりかもしれないが。

「将来を期待されていたみたいだけど
 本人は、男性よりも女性に憧れていたし
 ヘヤーメイクの方に興味があったらしく途中で辞めちゃったんだ」

 へぇ~才能と興味が違ったのかな?
いや。でもヘヤーメイクとしても有名だし
 他にも情報屋としての腕も有名みたいだから
色々才能を持った人なのだろう。しかし
 そこから、どうやって情報屋になったのだろうか?
神崎さんと同じでミステリアスな人だなぁと思った。

しかし気になったのは、途中までだ。
 その間に二階堂ユミカは、1階まで下りてしまった。

「あの男…なんて役立たずなのよ!
これじゃあ、計画が台無しだわ」

息を切らしながらPCウォッチを使いテレビ電話をする。

「赤根さん。助けて下さい!」

『話は、大体聞いている。大変だったね?
 すぐ地下の駐車場に移動するんだ。
そこに仲間を呼んであるから』

「本当ですか!?」