そして大学が終わると俺と松本は、近くの
定食屋に向かった。ここは、値段も安いし
鯖の味噌煮や豚のしょうが焼きが旨い。

 先に来てしまったため取り合えずお冷やを頼み
松本と少しの間話し込んだ。すると
 このお店に似合わなさそうなイケメンが入ってきた。
背は、170cmちょっとぐらいだろうか?
 色素の薄い茶髪で鼻筋が整った綺麗な顔立ちをしている。
 すると松本が手を挙げてそのイケメンを呼んだ。

「あ、こっち、こっち。伊波~」

 えっ?伊波!?
最近聞いたばかりの苗字を呼ばれて俺は、
思わずドキッとした。偶然か……?
 その伊波っていうイケメンは、俺達を見ると
ニコッと笑いこちらに来た。笑い方までイケメン……。

「ごめん、ごめん。大学の講義が遅れてさ」

「いーて。こっちも今来たばかりだし。立花。
 紹介するよ!俺のバイト先の常連・伊波亮太(いざなみりょうた)

「君が立花君かな?はじめまして。僕伊波亮太。
大学2年で君達とタメになるんだ。よろしくね」

爽やかな笑顔で自己紹介をしてきた。
 うわぁ~イケメンだけではなく性格も良さそう。
それに……名前まで似ている。
 本当に偶然か?伊波なんて……珍しいし。
何故だろうか。関係がありそうな気がしてならなかった。

「えっと……はじめまして。立花です」

ちょっと緊張するが挨拶をする。
 そしてお互いに席に着くとメニュー表を見てそれぞれ注文した。
 松本は、好物のコロッケ定食。
俺は、迷いに待ったけど豚のしょうが焼き定食にした。
 伊波君も俺と同じのにしていた。

料理が来る間、話しをしたのだが
 どうやら2人は、松本がバイトしている時に
伊波君が声をかけてきて仲良くなったらしい。
 同じ釣りが好きだったとか……。

「えっ!?伊波君ってK大なの?
名門校なんて……頭いいんだね」

K大なんてT大学やY大学と同じぐらいの
 名門エリート大学だ。しかも法学部。
相当頭が良くないと入れないし、あのイケメンで
 成績優秀とか羨ましい……。

「そんな大したことないよ。大学の中では、
中の中ぐらいだし。それに僕は、検事になる
 夢があるから頑張れるだけなんだ……」