神崎さんに案内され俺は、ついて行く。
 しかし休憩室で話してくれるのかと思ったら
何故か反対側にある物置きを開けていた。
 えっ……?

「そこ物置きですよ?」

 俺がそう言うが構わず入っていく神崎さんだった。
 やっぱり物置きだ。
すると置いてある荷物を退かし始めた。
 そうすると下に戸みたいものが……。
神崎さんは、開けるとそこは、下に続く階段が。

えっ?隠し部屋!?いや……地下街?
 俺は、驚いていると神崎さんは、黙ったまま
階段を下りて行く。恐る恐る俺もついて行くと……。
 階段を全て下り終わると扉があった。
鍵を開けて入り電気をつけた。すると
 す、すげぇ……!!

 そこは、部屋になっているのだが後ろには、
最新型のPCプロジェクター「ZED9」が設置してある。
 部屋の周りにも……。
真ん中には、細長いデスクとデスクチェアーがあった。
 PCプロジェクターとは、そのまま
プロジェクターなのだがパソコンの機能が付いている。

 すると神崎さんは、チェアーに座ると
プロジェクターが反応して起動を始めた。
 ポログラフのキーボードが出現すると神崎さんは、
そのキーボードで何かを打ち始めた。

 このポログラフのキーボードは、普通の
キーボードと何も変わらなく手で触り使える。
 壁は、プロジェクターに反応して画面になった。

 壁一面には、映して出された映像には、
あちらこちらのコインロッカーだった。
 何故コインロッカーなんて?
 俺は、不思議そうに見ていると神崎さんは、
クスッと笑っていた。

「ミキって奴が篠田に渡したのは鍵だ。
 しかもコインロッカーのな」

あれは、コインロッカーの鍵だったんだ!?
 俺が驚いていると神崎さんは、さらに高速で
キーボードを打って行くとプロジェクターが反応して
画面が地面に向くように移動して横になる。
 するとポノグラフの顔のない人形が4体現れた。

 「これで詳しく説明する。篠田は、本人が接触をして
薬を受け渡しをするのではなくてコインロッカーを
利用して交換をしていたんだ!」

コインロッカーを使い交換していた!?
 俺は、さらに驚いてしまった。神崎さんは、
気にすることなく説明をしてくれた。
 顔のない人形の2体が接触をするのを再現してくれた。
これだと立体的で分かりやすい。

 赤薔薇会は、他の奴……Aとする。
そのAを利用して薬を封筒に入れてローカーに入れさせる。
 そしてロッカーの鍵は、ミキに渡した。
するとミキは、その鍵を自分や人から通して篠田に渡した。

 篠田は、指定のロッカーに行きそれを確認する。
そして同じ封筒を入れる。その中身は、現金だ。
 一度閉めて日を改めて薬の入った封筒だけを回収する。
 そしてもう一度閉めるとその鍵は、ミキに渡さずに
赤薔会が用意した奴……Bに渡した。
 赤薔薇会は、またAを利用して現金が入った封筒を回収させて
これで取引が終了だ。