ハッと目を覚まして起きあがると……あれ?
ここは……保健室?
意識を取り戻したら、いつの間にか保健室のベッドの
上で眠っていた。
「気がついたか?」
えっ……?
ベッドの周りに囲ってあるカーテンが開くと
神崎って人が入ってきた。えぇっ?
何で……この人が!?あ、そうか。保健室だし……。
保健室なら養護教諭のこの人が居ても当然だ。
俺は、慌ててポケットから、いつでも
折りたたみナイフを出せるように警戒する。
しかし神崎って人は、顔色1つ変えずに俺に話しかけてきた。
「校門の近くで倒れていたんだぞ?顔色も真っ青だし
最近寝不足か?お昼近くまで寝ていたぞ。
しばらくここで休んで、それでも無理そうなら
帰った方がいいぞ」
「だ、大丈夫です。ちょっと頭痛がしただけですので」
まさかお昼近くまで寝ていたなんて……。
と、とにかくここから早く出よう。
また頭がズキズキと痛みだした。
何だかこの人に会うと胸がざわざわする。
余計に痛い……。
「とにかく……失礼します」
「無理するなって……さっきより真っ青だぞ!?
そのままベッドで休め」
「離して下さい。大丈夫ですから」
無理やり腕を掴まれると余計に胸がざわついて
どうしようもなく辛くなってきた。苦しい。
その辛さを逃れようとポケットからナイフを出そうとした。
その時だった……。
「立花先生~様子見に来た……キャアッ!!
えっ?ちょっと……2人デキているの!?」
えっ……?
よく見ると神崎という男に押し倒されそうになっていた。
いや……違うから!!
「違うよ……これは……」
俺は、慌てて言い訳をしようとすると
隣のカーテンが突然開いた。えっ!?
まさか隣に人が居たの!?



