箱の世界~愛が導いた奇跡~

その一言で、教室が笑いにつつまれた。
別に、大丈夫ですよ。と夏月先生は、言い、答え始めた。
「彼女かぁ。半年前に振られちゃいました。完全に僕が悪かったんですけど笑」
そんな軽く言っているけど、その答えを聞いて、クラスの女子は、唖然としていた。
「まあ、もう前の話なので落ち込んではいませんし、今日こうしてみんなに会えて嬉しいです。短い間だけど、よろしく。」
またもや爽やかな笑顔で言った夏月先生のおかげで少し気まづい感じになっていた教室の雰囲気がいっきに変わった。
その後も、好きな食べ物や、きのこ派かたけのこ派かなど、楽しい質問でHRは、終わった。
「起立。さようなら!」
学級委員の挨拶でみんなが一斉に出ていく。
今日、夏月先生に会った人全員が来週からの学校を楽しみにしたに違いない。
実際、私もその1人だ。

月曜日が楽しみすぎると、いつもなら憂鬱に感じる週最初の朝が憂鬱ではなくなる。
土日もあっという間に過ぎ去る。
今の担任の先生が嫌なわけではないけど、夏月先生に会うのが楽しみだったのだ。
「おはよう♪」
語尾に音符がついたまま華鈴ちゃんに話しかけられて、私も「おはよう」と言った。
「ねえねえ、瑚々、今日、数学の高薙先生休みらしいよ。」