私の日記

そこから調子に乗った。

掃除の時、机の上に椅子をあげるのが学校の決まり。

その時に優多くんに椅子を当ててしまった。

普段なら、「ごめん」だけのはず。

でも今日は。

「あ、ごめん!大丈夫!?」

笑いながら言った。

「いてぇ…」笑いながら腰をさすっている

「ほんとごめん!気をつける!」

大丈夫だよ、と手を胸元で開きながら机を運び出した。

笑ってしまったが許してくれた。

(やっぱり優しいなぁ)



それに、帰りの会の準備時間。

指定のバッグに教科書を入れ、予定を書いていた。

私はノリノリで、特技の口で音を鳴らす動作をやっていた。

「ね、ちょっとそれ止めて?」

苦笑しながら私の方を向いてきた優多くん。

「ん?どれ?」

もっと長く話していたかった。

だから、分からないふりをした。

「それ、その…」と私の真似をする。

でも、出来てない…。私の特技だから。

あははと笑いながらまた話す。

「出来てないよ!」と言って、お手本を見せる

「え、難しくね!?」

またやり始めた彼が可愛かった。

「出来てないって!」

また音を鳴らし始めると、

「わかったから!もうやめて…」

爆笑しながら言ってくれた。

嬉しかった。今までと同じように接してくれたから。

「わかったよ」

しょうがなく諦めた。



次の日にはもう一言も話すことは無かった。