私は、愛(仮)。

今、中学一年生だ。

私の初恋は優多(仮)くん。

小学校1年生が、初めての出会いだった

     ♥

「これから、入学式を始めます」

少し歳の過ぎた校長先生が体育館にマイクを通した声を響かせる

優しそうなお姉さんと手を繋いだ私。ペアのお姉さんだ。

「私、のぞみ!よろしくね、愛ちゃん」

そう、優しく声をかけてくれた。

のぞみ(仮)ちゃん。それが彼女の名前だった。

人見知りな私に元気よく話しかけてくれた。でも、「う、うん…」それしか発することが出来なかった

「入学生、入場」

その一言と共に、楽しそうな音楽が流れた。

目の前のドアが開かれた。光が眩しくて、
目をこすってから胸を張った。

(前の男の子、誰だろう。見た事ないや)

私は田舎に住んでる為、保育園、小学校、中学校と、同じ地域にあり、同じ名前。

転校してきたり、転校してしまった友達も
多く居るけど、私はずっと同じ場所にいる

でも、保育園で見たことは無い男の子が目の前に立っていた。

違う所から来たのかな、だけで終わり

そこから私は手を繋ぎながら会場へ入った