瀬那先生は脚を組んで、慌てる私を見つめてくる。



「2人きりだけど、学校だからなにもしないよ」

「わかってます……!」



そりゃそうだよね!

少しだけ妄想してしまった自分が恥ずかしい。



「足首はだいぶよくなってきた?」

「はい。先生に少しずつ動かすようにしなさいって言われました」

「じゃあ、マッサージしてあげるよ」



瀬那先生にそう言われ、私はベッドに座った。

私は脚を伸ばし、瀬那先生は優しく私の足首を動かす。



「いっ……た……」

「悪い。痛かったか」

「ちょっとだけ……。痛くても少しずつほぐさなくちゃいけないんですけど、なかなか自分ではできなくて……」



そのあとも、瀬那先生は真剣にマッサージをしてくれた。

おかげで、少し動かしやすくなった気がする。



……すると、遠くから女の子たちのはしゃぐ声が聞こえてきた。