小栗先生も一緒に乗らないかと、お母さんが言ったんだけ……「タクシーで帰れるので大丈夫ですよ。呉羽さん、お大事にね」と、あっさり言われてしまった。



なんとか家に到着し、その日の夜の6時ごろ……瀬那先生から電話がかかってきた。



『今、仕事が終わったんだけど……これから家に行っていい?』

「来てくれるんですかっ⁉︎嬉しい!」



放課後に、瀬那先生に会えるなんて……!



『そう言うと思って、もう来てるんだ』

「えっ⁉︎」



私はビックリして、部屋の窓から外を覗く。

そこには……瀬那先生の車が止まっていた。



家のチャイムが鳴り、動きづらい私の代わりにお母さんが出てくれた。



「瀬那くん来てくれたわよ」



そう言ってリビングのドアが開くと、そこには瀬那先生がいた。