……すると、後ろからパニックになってしまった男の子が、階段を急いで降りてきた。

周りの生徒たちは騒ぎだす。



私は安全に階段を降りることに集中していたため、後ろでそんなことが起きてるとは思ってもみなかった。



……そして、運悪く……勢いよく降りてきた男の子は私にぶつかってきた。

私は、階段を3段ほど踏み外し……そのまま壁へと激突した。



「いった……っ」



あまりの痛みに、それ以上声も出ない。

足首に激痛が走った。


ざわつくクラスメイト。



「つむぎ……⁉︎どうしたの⁉︎」



後ろにいる蛍も異変に気づいたようだった。



「慌ててたら、階段から落ちちゃって……」



誰かもわからないし、こんなときに犯人探しみたいなことはしたくない。



「でも、大丈夫だよ」と言って、私は立ち上がろうとするが……痛くて足に力を入れられない。



そこに……瀬那先生が来てくれた。