「……つむぎ、ごめんね」
「なんでですか?」
2人きりになった瞬間、瀬那先生は申し訳なさそうに謝ってきた。
「麗華、意地悪なこと言ってくるだろ」
さすがに、首を縦に動かすことはできず……私は、笑ってごまかした。
麗華さんは温めたタオルを持って、すぐに寝室に戻ってきた。
「私が拭こうか?」
なんとしてでもこの場にいようとする麗華さんに、もはや怒りを通り越して……尊敬すらした。
ここまで瀬那先生のことが好きなのに、どうして今までその想いを伝えなかったんだろう。
「じゃあ、そうしてもらおうかな」
断るかと思っていた瀬那先生のまさかの言葉に、私は驚く。
「りょうかーい」と、あからさまに嬉しそうな麗華さん。



