「あの……」
この威圧的な態度で瀬那先生の歴代の彼女を蹴落としてきたのかな……。
不思議と私は、そんな風に冷静に考えていた。
どうすればいいかわからない私の手首をつかむ瀬那先生。
瀬那先生の熱のせいで、握られた手首が熱い。
私を見つめるその視線が、いつもよりも色っぽくて……そこから視線をそらせなくなった。
「……俺のお願い、きけるよね?」
きいてくれる?ではなく、きけるよね?と言われたら断ることなんてできるはずない。
……それに、私だって瀬那先生にあーんしてあげたいもん。
私は、瀬那先生に言われたとおりにした。
麗華さんはイスに座ったまま、その場から動こうとしない。
「おいしい」とつぶやく瀬那先生は、やっばり色っぽくて、いつもよりもドキドキしてしまう。



