ーーー……そして、無事に湖に到着した。
湖の周りには船乗り場や釣り堀など、いくつか楽しめる場所がある。
少し散歩をして、私の念願のあひるボートに乗ることになった。
私は全力でペダルをこぐが、瀬那先生はこいでいない。
「瀬那先生もこいでくださいっ」
「もうおっさんだから、体力ねぇよ……」
「全然おっさんじゃないでしょ!」
高校生に負けて劣らないきれいな肌に、かっこよすぎるルックス。
こんなおっさん見たことない。
……でも、こういうめんどくさがりやな部分も愛しいなと思ってしまう。
「お願いだから頑張ってください」
「じゃあ、あとでご褒美ちょうだい。それなら頑張れる」
ご褒美ってなにすればいいんだろう。
まぁ、あとでなにか買えばいいのかな?
「わかりました」
そのご褒美の本当の意味を知らないまま、私はそれをまんまと受けて入れてしまった……。



