今日も、私は瀬那先生を誘惑します。


「ほんと……鈍感というか、天然というか」

「……え?なにか言いました?」

「かわいいなって言った」

「えっ⁉︎」



今のは聞き間違い……⁉︎

かわいいって言った?



「そうやってすぐに顔を赤くするところも、からかいたくなるくらいかわいい」

「……え……」

「そうなる男の気持ち、わかるだろ?」

「……わからないです」



散々、瀬那先生には振り回されてきたんだもん。

なにが本当の気持ちで、言葉にどんな意味が込められているのかなんてわかるわけない。



私は、誰かの気持ちを深読みできるほど器用ではない。



わからないを連呼する私に呆れてしまったのか、瀬那先生は眉間にしわをよせた。