放課後、瀬那先生が数学を教えてくれることになった。



いつもは断られるのに今日はなんでだろう?

そう思いながらも、大好きな瀬那先生との2人きりの時間に内心ニヤケっぱなしだった。



……それなのに、なぜか門奈くんの名前を出した途端、瀬那先生が変なことを言うようになった。



私と門奈くんが仲良いのがそんなにおかしいことなのか、何回も同じようなことを言ってくる。



「門奈とお似合いだなって思って」

「……」

「おまえたち、付き合ってるの?」



……さすがに、この言葉は聞きたくなかった。

瀬那先生に1番言われたくなかった言葉かもしれない。



瀬那先生がこんなことを言うってことは……やっぱり、私の気持ちを本気だと思ってもらえてなかったんだ。