「門奈くんも時間が経てば落ちつくと思うよ。だから、つむぎがそんなに気にしなくても大丈夫」

「……なんで、まだなにも言ってないのに、蛍は私の気持ちがわかるのー……」

「そりゃあわかるよ。優しいつむぎのことだから、断っちゃって罪悪感がすごいんじゃないの?」

「……当たってます」

「逆につむぎが困ってるって知ったら、門奈くんも困っちゃうと思うよ?だから、つむぎが罪悪感を感じることない」



蛍も少し前まで門奈くんと同じ立場だったから、門奈くんの気持ちがわかるのかな……。



そんな蛍にそう言われたら、少し気持ちが楽になった気がした。



「さ!つむぎは、最強の相手にアピールしまくらなきゃいけないんだから!これから頑張ろ!」



蛍にそうやって背中を押され……私たちは夏の夜空の下、家へと向かった。