今日も、私は瀬那先生を誘惑します。


1階に降りると正面玄関があり、そこから体育館に繋がる渡り廊下を見つけた。



体育館の扉は閉まっていて、すでに部活動紹介は始まっているようだった。



ええ……どうしよう……。



途中で入ったりしたら、確実に注目を浴びることになる。



そんなの恥ずかしくてできない。



そんな風に悩んでいる私をよそに、先生と蛍は後ろのドアの前まで移動していた。



「つむぎっ、後ろから入ろっ」

「えっ?入るのっ?」



扉に手をかけている先生を見て、慌てて駆け寄った。



「俺がなんとかするから大丈夫」



なんとかするって……まだ先生になったばかりなんだよね?


そんな先生のいうこと信じて大丈夫なのかな……。