「はい」

お店を出て渡されたのはプレゼント包装をされたブレスレット。

「ええっ!!!」

私は受け取れない、と両手を振った。

「今日、言い出したのは俺だから」

そう言って尚志は私の手にその手提げを引っ掛けた。



「…ありがとう」

私が頭を下げると苦笑いをして

「いいよ、気にしないで」



私達は手を繋いでまた坂道を歩きはじめた。